2019年2月22日(金)

マイナリさんを釈放、近く帰国へ 東電社員殺害事件

2012/6/7付
保存
共有
印刷
その他

東京電力女性社員殺害事件で、再審開始と刑の執行停止を認めた東京高裁の決定を受け、ネパール国籍のゴビンダ・プラサド・マイナリさん(45)が7日夕、釈放された。在留期間が過ぎているため、身柄は入管当局に移った。1997年の逮捕から15年。早ければ数日で強制退去命令が出て、祖国へ帰国する。

東京高検は同日、決定に異議を申し立てると同時に、裁判所の職権で刑の執行停止を取り消し、勾留を継続するよう要請した。しかし午後3時前、東京高裁で決定を出した第4刑事部と異議審を担当する第5刑事部がともに勾留継続を認めなかったことから、釈放を決めた。

マイナリさんは同日夕、横浜刑務所から釈放された。在留期間が過ぎており、東京入国管理局が刑務所内で身柄の引き渡しを受け、同管理局横浜支局に収容した。本人が帰国を希望しているため、8日以降、入管難民法に基づく強制送還手続きに入る。数日中に国外退去命令が出る見込み。

再審を巡る手続きは今後、東京高裁の第5刑事部が担当する異議審に引き継がれる。再審請求審で提出された新証拠やこれまでの関係書類を総合評価して、再審開始の可否を改めて判断するため、結論が出るまで1年以上かかるとの見方もある。

検察側と弁護側の意見書のやり取りや、裁判所を含めて非公開で話し合う「3者協議」で審理を進めるのが一般的で、本人不在でも問題はない。本人が参加を望む場合は再入国するための法相の上陸特別許可が必要となる。

仮に、異議審で再審開始決定が覆った場合は、刑の執行停止が取り消される。検察側はマイナリさんに出頭を求めるか、ネパール当局に身柄の引き渡しを求めることになる。検察幹部は「ネパール当局が応じる可能性は低く、実現は難しいのではないか」とみている。

過去の事例では、再審開始は確定までに長期間を要するケースが多い。再審無罪となった「布川事件」では、水戸地裁土浦支部が2005年9月に再審開始を決定したが、検察側の即時抗告を受け、東京高裁が再び再審開始決定を出すまでに2年9カ月、最高裁で確定するまでさらに1年5カ月かかった。

再審開始の決定が覆ることもある。「名張毒ぶどう酒事件」では、05年4月に名古屋高裁が再審開始を決定したが、検察側が異議を申し立て、同高裁の別の部が06年12月、再審開始決定を取り消した。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報