「意見聞いていたのか」御前崎市長、突然の発表を批判
浜岡原発の地元 政府の停止要請受け
政府が中部電力に浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の全面停止を要請したことを受け、同原発の地元、御前崎市の石原茂雄市長は7日朝、市役所内で緊急会見を開いた。石原市長は「国が原子力を危険・不安と思うのであれば、浜岡原発だけではなく、全ての原発を見直すべきだ」と述べ、政府の判断を改めて批判した。
石原市長は「国策として進めてきた原発を、国が止めるというのであれば、重く受け止めないといけない」とした上で、「地元は苦渋の判断で原発を受け入れてきた。まさか、ここまで止める問題が急激に来るとは思わなかった」と、政府の突然の発表に驚きを隠さなかった。
今回の全面停止の発表が、海江田万里経済産業相が、浜岡原発の緊急安全対策について5日に現場視察した直後だったことに関しては、「大臣は結論を急ぐ問題ではないと言って、次の日に停止でしょ。地元の意見を聞きたいと言っていたが、国がどこまで聞いてくれていたのか」と不快感を示した。石原市長に国から全面停止の連絡が入ったのは6日午後6時半頃だったという。
全面停止後の見通しについては「防潮堤が2年間で完成するかという問題もある」として、停止期間が2年以上になることへの懸念を示した。また地元経済に与える影響について「雇用や地元商店街に大きな影響が出てくることは間違いない」と述べた。
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