タミフル耐性ウイルス検出 札幌の6人から
国立感染症研究所は6日、タミフルやラピアクタなどの抗ウイルス薬に耐性を持つインフルエンザウイルスが札幌市で昨年11月から12月にかけ、計6人から相次いで検出されたと発表した。ウイルスの遺伝子の塩基配列はほぼ同じで、札幌市内で感染が広がっているとみられる。別の抗ウイルス薬で作用の仕組みが異なるリレンザ、イナビルは効果があるという。感染研は「薬剤耐性が疑われる場合には、別の抗ウイルス薬の使用を検討する必要がある」としている。
感染研や札幌市衛生研究所によると、6人のうち4人は10歳以下の子供、2人は成人だった。ウイルスはいずれもH1N1型で、タミフルとラピアクタが効きにくいことを示す遺伝子変異が見つかった。実験でこれら2種類の抗ウイルス薬の効果が通常の約500分の1以下にまで下がることを確認した。
6人は抗ウイルス薬の投与は受けておらず、体内で薬剤耐性ウイルスになった可能性はないという。〔共同〕