2018年6月20日(水)

高い音は明るい色 チンパンジーにも「共感覚」

2011/12/6付
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 高い音なら明るい色を、低い音なら暗い色を連想する――。人間だけにある視覚と聴覚との連動がチンパンジーにも存在することを京都大霊長類研究所の松沢哲郎教授らが突き止めた。人類は特定の音と色を結びつけるこの「共感覚」を他人と共有し、言語を獲得してきたとされており、言語学の進展につながりそうだ。

 独シャリテ医科大との共同研究で、成果は6日付の米科学アカデミー紀要(電子版)に掲載される。

 研究グループは、6匹のチンパンジーと33人の男女に協力してもらい、クイズ形式の簡単な実験をした。まず画面に一瞬白色か黒色の四角を1つ映し出す。その後、高い音か低い音のどちらか一方が色に関係なく鳴る。今度は画面に白黒の2つの四角を表示し、最初に出た四角の色を選んでもらう。正答率と回答にかかる時間を点数化する。

 人間とチンパンジーのいずれも高い音で白を選ぶ、または低い音で黒を選ぶ場合の方が点数が優れることが判明。この結果からチンパンジーにも共感覚があると結論づけた。

 視覚と聴覚が連動する共感覚は文化や言語にかかわらず人間だけが保有するとされてきた。チンパンジーにもあると分かったことで、人類がどのように言語を獲得したか解明するのに役立つという。

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