2019年2月18日(月)

放射性物質の拡散予測、気象庁がネットで公表
IAEAの仮定数値使う

2011/4/5付
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福島第1原子力発電所事故で、気象庁は5日、国際原子力機関(IAEA)の要請に基づいて同庁が作成した放射性物質の拡散予測をホームページ上に公表した。同庁は放出量がIAEA指定の仮定の数値で予測しているため「実態を反映しておらず誤解を招く」として公表していなかったが、枝野幸男官房長官が4日、公表するよう気象庁に指示していた。

気象庁の拡散予測は、72時間の間に1ベクレルのヨウ素131が標高20~500メートルから放出されたと仮定した上で、(1)大気の流れによる6時間ごとの放射性物質の拡散(2)高度500メートルまでの大気中の濃度(3)雨や風による地上への降下量――の3点を計算した。

この仮定は実際に放出された放射性物質の量と無関係で、観測の範囲も100キロメートル四方を単位として計算している。気象庁は「国内の地域ごとに比べることができるほど正確な数値ではない」と説明する。

また4月4~5日までの期間で算出されている濃度分布の数値は、福島第1原発周辺でも10億分の1ベクレル秒毎立方メートルで、シーベルトに換算しても500億分の1マイクロシーベルト秒毎立方メートルとなり、「現実の数値とはかけ離れている」(同庁の担当者)。

同庁は今後もIAEAの要請に基づいて拡散予測はおこなうが、新たに観測したデータを公表するかは検討中という。

一方、国内の正式な拡散予測と位置付けられている文部科学省の「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」は3月23日に予測結果を一度公開した後は、データを公表していない。

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