2019年2月22日(金)

有人潜水船「しんかい」、世界一周の航海へ

2013/1/5付
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深海の厳しい環境の生態系を調べて生命の起源に迫ろうと、海洋研究開発機構の有人潜水調査船「しんかい6500」が5日、神奈川県横須賀市から世界一周の航海に出発した。母船の「よこすか」に乗り、1年かけてインド洋から大西洋、太平洋を回る。

深海の海底は、500度を超えると予想される熱水が湧き出る場所など過酷な環境にあり、細菌のような初期の生命が誕生したころの地球に似ていると注目されている。

まず東南アジア経由でインド洋を目指し、熱水活動が活発な中央インド洋海嶺(かいれい)などに生息するユニークな生物を調査。南アフリカ沖を回ってブラジル沖の南大西洋に出て、深海の海底油田や、海底からの高さが5千メートルを超す巨大海山の生物を調べる。南大西洋を有人潜水調査船が調べるのは世界初という。

中米のカリブ海では、熱水が湧き出す海底としては世界最深の海域に潜水。500度を超える環境に生物がいるのか、生命の限界に迫る。ほかに南太平洋では、世界で2番目に深いトンガ海溝の生態系を調べる。

出発を見送った同機構海洋・極限環境生物圏領域長の北里洋氏は「極限的な環境を調査することで、生物の成り立ちを解明する手がかりが得られるロマンのある航海だ」と強調した。

しんかい6500は1989年に完成し、水深6500メートルまで潜水できる世界有数の性能の調査船。全長約10メートルで、前方にある直径2メートルの球状の部屋に操縦士2人と研究者1人が乗り込む。これまで世界中の海で約1300回潜航した。〔共同〕

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