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東大が「人工細胞」作製 自ら分裂、DNAも複製

東京大学の菅原正名誉教授らのグループは、生物の細胞のように自ら分裂・増殖する「人工細胞」を有機合成物質で作ることに成功した。生命の設計図となるDNA(デオキシリボ核酸)を複製して伝える仕組みを備えており、生命の起源を解明するのに役立つ研究材料になるという。研究成果は5日、英科学誌ネイチャー・ケミストリー(電子版)に発表した。

研究グループはリン脂質などで直径が10マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル程度の球体を作製。この中に、1229個の塩基対からなる大腸菌のDNAとその合成を助ける酵素を入れた。

球体を溶液に入れて温度をセ氏95度に上げたり同65度に下げたり変化させた。その結果、球体はまるで生きた細胞のように5分間で4回分裂・増殖を繰り返したほか、球体の中のDNAは複製された。DNAは分裂してできた新しい球体にも分配されており、生物の細胞が分裂・増殖する様子を人工的に再現できた。

生物の細胞は自ら作り出す酵素などを使って複雑な生命活動を営んでいる。研究グループの実験結果から、化学的に作った無生物でもDNAの複製、分配、増殖が可能であることが分かった。菅原名誉教授は「無生物から生物が生まれた過程を再現できたといえる」と研究の意義を説明している。

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