新選組末期の「美少年」隊士写真、原板を孫が寄贈 - 日本経済新聞
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新選組末期の「美少年」隊士写真、原板を孫が寄贈

新選組の末期に最年少の12歳で入隊し、旧幕府軍を指導した榎本武揚の部下として箱館戦争を体験した田村銀之助(1856~1924年)の15歳のころの姿を収めた写真の原板を、孫の田村道子さん(59)=東京都在住=が、北海道函館市の土方歳三函館記念館に寄贈した。

函館か東京の写真館で撮影されたという原板は縦約11センチ、横約8センチ。歴史ファンの間では美少年としても知られる銀之助が羽織はかま姿で椅子に腰掛けた全身の写真だ。

銀之助は福島県生まれ。兄に連れられて新選組に入隊した後は旧幕府軍の一員として従軍。年少のため、ほとんど戦闘には加わらず、土方や榎本らの身の回りの世話をしていたという。

箱館戦争で降伏した後、明治政府の陸軍下士官として西南戦争に参戦し、北海道開拓使も務めた。晩年には箱館戦争で負傷した仲間が自殺した話などをまとめた談話集も残している。

祖母からよく話を聞かされたという道子さんによると、銀之助はオペラ好きで豪快な性格。漆を使った塗料で特許を取って大金を得たが、旅行や娯楽で数年間で使い果たしてしまったこともあったという。

道子さんは原板を自宅に保管していたが、今年3月の東日本大震災の後、「記念館なら安心して後世に残せる。祖父も思い出の地に帰って喜ぶのではないか」と、寄贈を思い立ったという。

同記念館の佐藤豊館長は、「写真の原板を収蔵するのは初めて。目立つところに展示したい」と話している。〔共同〕

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