東電、原発事故直後の社内会議映像を一般公開
東京電力は5日、昨年3月の福島第1原子力発電所の事故直後から社内テレビ会議で記録した約5時間48分の映像を同社のホームページで新たに公開した。事故対応が後手に回った状況が改めて浮き彫りになった。
東電は今年8月6日、昨年3月11~15日に収録した約150時間分について報道関係者に限って1カ月間の閲覧を認めた。今回、新たに公開された映像はこの一部で、昨年3月12~14日に本店で記録された。音声も収録されている。
公開は、8月6日に約150時間のうち約1時間29分の映像を公開したのに続き、2回目。東電は「社員のプライバシーを保護するため」として、前回の公開と同様に、一般社員の顔にぼかしを入れ、一部に音声処理を施している。
東電は今後、事故から1カ月後の昨年4月11日までの映像も公開する方針。このうち3月16~22日と30日~4月5日の2週間分を11月中に公開するとしており、汚染水の海洋放出などの場面が含まれる見通し。残る部分は来年2月以降に公開する。全面公開を求める声は強いが、東電は引き続き、閲覧は報道関係者に限り、一般公開は一部の映像にとどめる方針。
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