カネボウ、美白化粧品で54製品回収 肌まだらに白く

カネボウ化粧品は4日、同社と子会社が製造販売する美白化粧品で「肌がまだらに白くなる」などの被害が報告されたため、化粧水や乳液など8ブランド54製品を自主回収すると発表した。現在約25万人が使用し、約45万個が家庭などにあるとみられる。消費者庁もこれらの製品の使用中止を呼び掛けた。
対象製品はカネボウが製造した「カネボウブランシール スペリア」ブランドの「ホワイトディープ」シリーズや、「トワニー」ブランドの「エスティチュードホワイト」シリーズなど。子会社のリサージ、エキップの製品も含まれる。

いずれもカネボウが開発した医薬部外品の美白成分「ロドデノール」を配合。2008年から13年4月にかけて、全国の百貨店や量販店など約1万5千店で販売された。累計で436万個が出荷されている。
カネボウによると、今年5月、製品を使って被害を受けた利用者がいるとの報告が皮膚科医から寄せられた。同社が調べたところ、同様の症状が出たケースが計39例あった。首や手に症状が出る事例が多かったという。
東京都内で記者会見した夏坂真澄社長は「ご迷惑とご心配をおかけし、心よりおわび申し上げます」と謝罪。「万全の基準でやってきたという過信があった。自主基準を再点検したい」と話した。回収で約50億円の費用が発生する見通し。
回収対象の製品名はカネボウのホームページに掲載されている。問い合わせ先は同社お客様窓口(フリーダイヤル0120・137411)。〔共同〕