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消えたニシン、復活に一丸 北海道の漁師ら「特別な魚」

北前船によるニシンの交易で栄えた北海道南部、檜山(ひやま)地方の漁協と自治体が、消えたニシンの復活に向け、一丸となって取り組んでいる。放流する稚魚の数を徐々に増やしており、関係者は「檜山にとって特別な魚。何としても数を増やしたい」と意気込んでいる。

檜山地方は江戸時代から明治時代にかけて、北前船で日本海沿岸の各地にニシンを送り出した。江差町には「ニシン御殿」と呼ばれる豪商の屋敷など繁栄の名残が点在し、豊漁を神に感謝したことを起源とする祭りも370年以上続いている。

理由は分かっていないが次第に漁獲量が減り、約100年前には檜山では幻の魚となった。ニシンとともに、地域の活気も失われていった。

ところが、2007年ごろから再び少量が網に掛かり始めた。ひやま漁業協同組合栽培振興課の門脇政輝課長は「主力商品のスケソウダラの漁獲が減り、ニシンへの期待は強い」と強調する。

江差町や上ノ国町など檜山地方の8町とひやま漁協は11年2月、ニシン復活に向けた協議会を設置し、初夏に稚魚8万匹を放流した。

昨年3月には、北海道との共同調査でニシンの卵を江差町海岸で確認、同6月には上ノ国町の漁港で天然の稚魚を発見した。放流した稚魚とのつながりはないとみられるが、繁殖の可能性があることが分かり、手応えを得た。今年は檜山地方の複数の漁港で、地元小学生らと漁師が、計10万匹を放す計画を進めている。

協議会の会長を務める上ノ国町の工藤昇町長は「本格的に復活させるためには、10万匹ではまだ足りない」と話す。初めて放流した稚魚は、早ければ今年、檜山に戻ってくる。〔共同〕

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