新古今、未知の一首発見 鶴見大が公開

2013/10/4付
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鶴見大(横浜市鶴見区)が収蔵する「断簡」と呼ばれる写本の切れ端を集めた「古筆手鑑(こひつてかがみ)」から、三大和歌集の一つで鎌倉時代初期に編さんされた「新古今和歌集」にいったん収録されながら、後に削除されたとみられる一首がこのほど見つかった。

800年以上も埋没していた一首とみられ、専門家は「極めて貴重な発見」と話している。古筆手鑑は奈良―室町時代につくられた写本の切れ端を貼り集めた観賞用アルバムに当たる。4~27日まで同大図書館で展示される。5日には解説講演会も予定されている。

見つかったのは「さのみやはつれなかるべき春風に山田の氷うちとけねかし」という一首。早春に解ける氷のように打ち解けてほしいと相手に呼び掛ける恋の歌で、紫式部の夫の孫に当たる藤原隆方(1014~78年)の作品。

古筆手鑑は同大が京都の古書業者から購入し、久保木秀夫准教授(国文学)が発見した。歌が書かれている切れ端が、鎌倉初期につくられた新古今の写本の切れ端と紙質や体裁、字体などが一致したため、同じ写本から切り取られたものと判明した。

後鳥羽上皇の勅命で編集された新古今は約2千首を収録。1205年に一度完成したが、その後も切り継ぎが行われ、30首前後が削除されたとされる。久保木准教授によると、今回見つかった歌は初期に収められていた一首とみられるという。〔共同〕

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