気仙沼産カキをフレンチで 仙台の3店が被災業者支援
東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市の離島・大島で小松武さん(38)が養殖したカキを使って、仙台市のフランス料理店3店が料理を振る舞うフェアを開催、好評だ。昨年11月、カキの出荷を再開した小松さんは「大島の豊かな海の味を多くの人に知ってほしい」と話している。フェアは2月末まで。
仙台市の「フランス食堂オ・コションブルー」のオーナーシェフ橘祐二さん(43)は気仙沼産の毛ガニと合わせたスープ仕立ての一皿を考案。ほかの2店舗でも、牛肉やフルーツと合わせるなど個性的な味を楽しめる。
小松さんは、カキやホタテなどを養殖するヤマヨ水産の4代目代表。津波で作業場や自宅が被災、残ったのは作業船1隻だった。1口1万円でカキのオーナーを募集、約880人から約1300万円を集め、カキ処理場の再建を果たした。
フェアは、消費者と顔の見える付き合いを大切にする小松さんの思いに共感した団体「アーキテクチャー・フォー・ヒューマニティ・ジャパン」が呼び掛けた。橘さんは「震災を乗り越えようとする小松さんを応援したい。うま味を生かした料理を通じ、消費拡大につなげたい」と意気込んでいる。〔共同〕
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