2019年3月21日(木)

ご当地検定、明暗分かれる ブーム去り5年で半減

2014/7/3付
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地域の歴史や文化などの知識を問う「ご当地検定」の明暗が分かれている。ブームが去って受験者が少なくなり、運営が難しくなって多くの検定が消える一方、「郷土愛」に支えられ、今も人気が衰えない検定もある。

ご当地検定は、地域の活性化や観光振興のため商工会議所や観光協会などが実施している。全国検定振興機構(東京都)の調査では、検定数は同機構が発足した2009年の135から、13年には半数近くの77に減少。5年間で62が廃止となったのに対し、新規開始は4つにとどまったという。

「明石・タコ検定」(兵庫県明石市)は11年を最後に終了、「倉敷検定」(岡山県倉敷市)は12年に受け付けホームページを閉鎖。いずれも、公的補助金のカットや受験者減少などが理由だった。明石・タコ検定の元担当者は「赤字が出ない仕組みを確立できなかった。行政頼みだった」と話す。

03年に始まり、ブームの火付け役となった「博多っ子検定」(福岡市)は、2年後の05年には募集を打ち切った。実施団体に所属していたフリーライターの田中誠さんは「注目度が高く、ホームページのサーバーが問い合わせでパンクしてしまうほどだった」と振り返る。だが「展開が不明瞭」と行政や民間から協力が得られず、運営困難になったという。

一方、今も人気を集める検定も。04年に始まった秋田県男鹿市観光協会の「ナマハゲ伝導士認定試験」は、試験の告知を主に県内に限っているが知名度が高く、受験者の半数が県外からだ。

試験問題は基本的な知識を問うレベルから、なまはげへの思いを試すようなものまである。「視覚的なインパクトだけでなく、なまはげの尊さや優しさを伝えることが一番重要」と同協会。

全国から毎年平均約7500人が受験する「京都・観光文化検定試験」。主催者側は「合格者が合格証を車に貼るぐらい、ステータスになっている」と話す。

ご当地検定に詳しいブランド総合研究所の田中章雄社長は「何を伝えたいかが明確で、一過性ではない深みがあることが重要だ。何より、自分たちで地元を良くしていこうという運営側と受験者の郷土愛が存続のポイントでは」と話している。〔共同〕

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