2017年11月21日(火)

JASRACは「無罪」 公取委、排除命令覆す

2012/2/2付
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 楽曲の著作権使用料を巡り、日本音楽著作権協会(JASRAC)が新規参入を妨げたとして独占禁止法違反(私的独占)で受けた排除措置命令について、公正取引委員会は命令を取り消す方針を決め、2日までに「無罪」とする審決案を同協会に送付した。審決案が確定すれば、2005年の独禁法改正後初めて命令が覆ることになる。

 公取委は、放送局の事業収入の1.5%を払えばJASRACの管理楽曲をいくら使ってもいいとする「包括的利用許諾契約」が、他の管理事業者と新たな契約を結ぶ際には追加の支払いによるコスト増を余儀なくされるため、新規業者の参入を阻害したと認定。09年2月、楽曲の放送比率に応じた使用料の仕組みを作るよう求める排除措置命令を出した。

 関係者によると、審決案はJASRAC以外の管理事業者の楽曲が使われていなかったとする公取委の事実認定に関し、「証拠がなく認定できない」と判断しているもようだ。

 JASRAC側は公取委の排除措置命令を不服として審判を申請。09年5月の審判開始から13回に及ぶ審判の中で、公取委の認定に対して全面的に争っていた。

 JASRAC側は、09年10月28日の第3回審判で、新規業者が管理する歌手大塚愛さんの楽曲「恋愛写真」の場合、06年10月中に少なくとも515回、10月から12月までの3カ月間では少なくとも729回放送されていたとする具体的な調査結果を提示。「新規業者の楽曲が放送局で繰り返し使われており、排除措置命令は重大な誤りがある」と主張した。

 さらに10年9月~同11月にかけて行われた参考人質疑で、公取委の調査段階で「新規業者の楽曲の放送を控えた」などと供述していた放送局の複数の参考人が「そうした事実はない」と証言するなど、公取委の認定が次々に覆っていた。

 JASRACはホームページ上に「審判における当協会の主張立証に沿って適正な判断をしていただいたと考えている。最終的に審決が出た時点で改めて見解を発表する予定だ」とのコメントを掲載した。

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