熊本知事「心からおわび」 大阪の女性を水俣病認定へ

2013/5/3付
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熊本県の蒲島郁夫知事は2日、最高裁が差し戻した水俣病認定訴訟の控訴を取り下げ、原告だった大阪府豊中市の女性(3月に87歳で死去)を患者認定すると発表した。女性と遺族に「心からおわびする」と謝罪。連休明けにも取り下げの手続きに入るとしたが、認定行政の見直しと「関連付けて決断したわけではない」とも強調した。

蒲島知事は県庁での臨時記者会見で、原告側に「34年にわたり認定を求めてきた原告とご遺族にこれ以上、ご心労をかけることは忍び難い」と述べた。決断の理由は「最高裁まで争った結果、(水俣病と認められた)故溝口チエさんの訴訟と同じ理由で破棄・差し戻しになったことを厳粛に受け止めた」と説明した。

4月16日の最高裁判決は、国の認定基準が求める複数の症状の組み合わせが無くても、生活歴などを総合的に判断すれば感覚障害だけでも認定できると判示。国は認定基準の運用のあり方を検討すると表明し、蒲島知事は積極的に関与する考えを示していた。

知事は「当然、国にも相談したが、自分でできることは自分でやる。最後は私の政治決断だ」と述べた。ただ、複数の被害者団体が強く求めている認定基準の見直しについては「(今回、認定することで)基準を変えるというような意訳はしてほしくない」と述べ、あくまで個別事例として判断したことを強調した。

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