2019年2月23日(土)

北海道猿払村、イトウ保護条例制定へ

2013/8/3付
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絶滅危惧種に指定され、本州には野生種はいないとされることから釣り愛好家の間で"幻の魚"と呼ばれるイトウ(サケ科)の生息地、北海道猿払村はイトウ保護などを目的にした条例制定へ動き出す。釣った魚を持ち帰る行為などが問題となっているため。8月中旬にプロジェクトチームを発足し、年内をめどに素案を作る。来年3月にも定例村議会に条例案を提出する。

イトウは環境省のレッドリストで「近い将来、野生での絶滅の危険性が高い」として絶滅危惧種に指定されている。ただレッドリストには法的な規制力がなく、指定されていても漁獲などが制限されない。

村を流れる猿払川水系は、イトウが自然繁殖できる数少ない河川として知られ、国内外から毎年3千人以上の釣り客が訪れる。ただ4~5月の卵を産む時期に釣ったり、釣り上げた後にリリースしなかったりする行為が問題視されており、生息数を減らしかねないとして保護策を検討していた。

札幌市内から釣りに訪れた男性会社員は「河口で大きなイトウが死んでいるのを何回か見た。絶滅危惧種を釣る以上、釣り客も保護を意識することが必要だ」と話す。

プロジェクトチームには役場職員、学識経験者、イトウの保護・観察などに携わる地元住民らが参加し、条例の内容を詰める。関係者は「産卵期に一部河川区間を保護区にしたり、イトウ持ち去りの自粛などを明文化したりすることが必要ではないか」と話す。ただ条例に罰則規定を盛り込むのは困難とみられる。

村は「イトウを含め、猿払の希少な野生動植物の保全を訴えるものにしたい」と意気込んでいる。

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