2018年11月21日(水)

パブリシティー権認定 ピンク・レディーの請求は棄却
最高裁が初判断

2012/2/2付
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雑誌記事で写真を無断で使われ「パブリシティー権」を侵害されたとして、歌手のピンク・レディーの2人が発行元の光文社に損害賠償を求めた訴訟の上告審判決が2日、最高裁であった。第1小法廷(桜井龍子裁判長)はパブリシティー権が法的権利であることを初めて明確に認めた。

その上で、正当な表現行為に使うのは侵害に当たらないとして、記事について「ピンク・レディーの顧客吸引力の利用が目的ではなかった」と判断。請求を退けた一、二審判決を支持し、原告側上告を棄却した。原告側敗訴が確定した。5人の裁判官の全員一致。

著名人が氏名や肖像を無断で使われない権利とされるパブリシティー権には、明確な法的位置付けがない。下級審では一定範囲で権利を認める判例が出ていたが、最高裁が判断するのは初めてで、判決内容が注目されていた。

問題となったのは、「ペッパー警部」などの振り付けをまねるダイエット法を、写真を交えて紹介した「女性自身」の記事。「ピンク・レディーdeダイエット」の見出しで、14枚のモノクロ写真が使われた。

同小法廷は判決理由で、パブリシティー権を「(著名人などの)商業的価値に基づく人格権のひとつで、顧客吸引力を排他的に利用する権利」と初めて定義。法的権利であることを明言した。

パブリシティー権侵害になる具体的ケースとして(1)肖像それ自体を鑑賞対象とする商品に使う(2)商品の差別化に使う(3)商品の広告として使う――など「専ら顧客吸引力の利用を目的とする場合」と説明。グラビアやキャラクター商品などは侵害に当たるとの判断を示した。

一方、著名人は社会の耳目を集めやすく、報道や創作物など正当な表現行為で氏名や肖像を使われるのは一定程度、受忍すべきだとも指摘。今回の記事は、ピンク・レディーそのものを紹介する内容ではなく、ダイエット法などを紹介する程度にとどまっているとして「顧客吸引力の利用が目的ではない」と結論付けた。

一審・東京地裁は「顧客吸引力目当てに写真を使ったとはいえない」として請求を棄却。二審・知財高裁も支持した。

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