2019年1月22日(火)

ポンペイ荒廃、ずさん管理で世界遺産抹消も

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2013/8/3付
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【ポンペイ=共同】富士山の世界遺産登録に沸く日本と対照的に、イタリアではずさんな管理で建物の崩壊が多発する南部の古代都市遺跡ポンペイが、緊急に保護対策の必要な「危機遺産」に指定されるとの懸念が消えない。指定されれば世界遺産登録抹消にもつながりかねないだけに、イタリア政府は昨年から大規模な修復プロジェクトに乗り出している。

ポンペイ遺跡で、鉄骨のやぐらが組まれた工事中の建物を指さすNGO「文化遺産監視」のアントニオ・イルランド代表=5日(共同)

「今後2年間に実質的な改善が見られないなら、危機遺産指定は避けられないだろう」。世界遺産を審査・登録する国連教育科学文化機関(ユネスコ)の監視団は1月に現地を視察し、報告書にこう記した。

ポンペイは西暦79年、ベズビオ山の噴火による火砕流で埋まり、壊滅した古代ローマの都市。2千人が死亡したとされ、18世紀に始まった発掘では多数の住居や壁画が見つかった。1997年に世界遺産の文化遺産に登録され、毎年約250万人の観光客が訪れる。

しかし過去5年ほどの間に、地道な補修作業を怠り、人手も不足するなど保存体制の問題が顕在化した。事態を重く見たユネスコは2010年12月と11年1月に監視団を派遣。ことし1月の視察は、その追加調査だった。

監視団は一定の改善を認めながらも、崩壊の危険性のある建物が新たに確認されたことや、壁画やモザイク模様の床が劣化しているなどの問題点を指摘した。もし危機遺産に指定されれば、国際的な支援を受けられる一方、改善されない場合は世界遺産リストからの抹消もあり得る。

このため政府は12~15年の予定で、欧州連合(EU)から1億500万ユーロ(約137億円)に上る支援を得て大規模修復プロジェクトを実施。遺跡内の39カ所で順次工事を進めている。

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