東京の人口、2060年に2割減 ピークは五輪の20年
都が推計 高齢者の割合39%に上昇
東京都は1日、東京五輪が開かれる2020年の1336万人をピークに減少に転じ、60年には1036万人になるとの人口推計を発表した。10年時点に比べ、約2割減少する。人口に占める65歳以上の高齢者の割合は10年の20%から60年には2倍の39.1%に上昇する。地方で深刻になっている人口減と少子高齢化が首都でも一層、進むことが浮き彫りになった。
同日発表した23年まで10年間の都政の「新たな長期ビジョン」(仮称)の骨子案に盛り込んでおり、都は高齢化対策を強化する。
都は10年に実施された国勢調査を基に、5年ごとの人口を独自に推計した。
都によると、10年時点で65歳以上は264万人。60年には407万人に増加すると予測している。一方、経済活動の中心を担う15~64歳は885万人から553万人に落ち込む見通し。60年には15~64歳の1.4人で高齢者1人を支える構図となりそうだ。
また、出生数は10年までの5年間で約53万人だったが、55~60年は約23万人に減る見通しだ。
内閣府によると、10年の全国の高齢化率は23.1%で、60年の高齢化率は39.9%となる見通しだ。現在より、都の高齢化は一層、深刻化していくとみられる。
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