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東京湾の高潮死者、最大7600人 超大型台風で予測

中央防災会議

国の中央防災会議は2日、室戸台風(1934年)級の超大型台風による高潮が東京湾を襲った場合、死者は最大7600人出るとする報告書を公表した。浸水予想地域には約140万人が住み、家屋や商業施設に大被害が出る恐れがある。同会議が高潮被害の予測をまとめるのは初めて。

同会議は、室戸台風級の台風が東京湾を縦断し、高潮が発生したと想定。湾岸の水門が漂流物で壊れて機能せず、住民の高台への避難率が0%とする「最悪のケース」で計算した。また、海面は地球温暖化で60センチ上昇したとした。

自治体ごとの死者数は公表していないが、海抜ゼロメートル地帯のある東京都中央、港、江東区、横浜市、千葉県浦安市などで被害が大きい。水深は5メートル前後に達する。

海水は長時間滞留し、湾岸地域のうち51平方キロメートルでは50センチ以上の水深が2週間以上続く。こうした地域では最大約80万人が孤立するとみられる。

発生前に高台に逃げれば死者数は大きく減り、避難率が40%の場合4600人、80%なら1500人にまで減少する。同会議は「台風は発生から上陸まで時間がある。早めの避難を意識してほしい」と呼びかけている。

高潮では、湾岸の船や木材が漂流し、石油コンビナート、空港などの重要施設を壊して被害が広がる恐れもあるという。

ただ、今回の試算は前提として最悪の条件を重ねており、例えば水門が正常に動いて避難率が80%なら死者数は900人にまで減る。

同会議はこのほか、利根川や荒川がはんらんした場合に起こる、首都圏の電気、ガス、上下水道などライフラインの被害予測も公表した。

電気については、変電設備などが壊れて大規模な停電が発生。荒川のはんらんでは121万軒、利根川では59万軒で停電する。実際は供給ストップに加えて家屋やビルそのものが水浸しになるため、電気が使えない軒数はさらに増えるという。

特にビルは地下に電源施設を置いているところが多く、浸水被害を受けやすい。復旧には数週間かかるという。

都市ガスの供給停止は荒川がはんらんすれば31万軒、利根川なら27万軒に発生。ガス管に大量の水が流れ込んだ場合、除去作業に手間取れば供給再開に数週間かかる恐れもあるとしている。

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