柔道メダリスト内柴被告に懲役5年の実刑 東京地裁判決
準強姦罪

2013/2/1付
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酒に酔って寝込んだ教え子の大学女子柔道部員に暴行したとして、準強姦罪に問われたアテネ、北京両五輪金メダリスト、内柴正人被告(34)に東京地裁は1日、求刑通り懲役5年を言い渡した。鬼沢友直裁判長は「不合理な弁解に終始し、反省の態度も認められない」と述べた。被告側は控訴した。

直接の目撃者はなく、「無理やり乱暴された」とする女子部員と、「合意があった」として無罪を主張する被告のどちらの証言が信用できるかが主な争点だった。

鬼沢裁判長は判決理由で、女子部員について(1)当日夜は泥酔しほとんど意識がない状態だった(2)事件直後、他の部員に被害を訴えている(3)五輪金メダリストの被告に憧れて入部しており、被告を悪者にするために嘘をつく動機がない――などと認定。「被害者の証言は十分に信用でき、被告の証言は全く信用できない」と判断した。

そのうえで「五輪2連覇という輝かしい実績を持ち、今後の日本柔道界を指導していくことが期待される立場にありながら、指導を仰いできた女子学生の意に反して性的自由を侵害し、心を踏みにじった。責任は極めて重い」と結論づけた。

準強姦罪は暴行や脅迫によらず、被害者が心神喪失や飲酒、薬物使用などで抵抗できない状態になっていることに乗じて乱暴した場合に適用され、3年以上の有期懲役が定められている。

判決によると、内柴被告は2011年9月20日未明、柔道部の合宿で宿泊していた東京都八王子市のホテルの一室で、飲酒して熟睡した10代の女子柔道部員を暴行した。

内柴被告は04年アテネ五輪、08年北京五輪の男子柔道66キロ級で2大会連続金メダルを獲得。現役引退後に九州看護福祉大で女子柔道部コーチと客員教授を務めていたが、女子部員に対するセクハラ行為があったとの理由で、大学に11年11月、懲戒解雇された。

被害者は判決後、代理人弁護士を通じ「正しい判決に感謝している。勇気をもって告訴してよかった。私が受けた苦しみは完全に癒えることはない。一生苦しみ続けなければならない。せめて被告人には控訴はしないで、罪を認めてほしい」とのコメントを発表した。

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