クールビズ早くも始動 節電へ今年も1カ月前倒し
冷房の温度を上げて軽装で働く「クールビズ」が1日、始まった。東京電力福島第1原子力発電所事故を受けて今夏も電力需給は厳しくなると見込まれ、昨年に続き、従来より1カ月早く実施。政府は節電への取り組みを呼びかけている。
1日朝の東京都心は曇り空が広がったが、午前9時には気温が平年より5度以上高い22.8度と蒸し暑くなった。
埼玉県狭山市の会社員の男性(35)はシャツの長袖をまくし上げて東京・丸の内に出勤。「満員電車で汗をかかずにすんで心地いい。クールビズの前倒しが定着してほしい」と笑顔。取引先に向かうという東京都杉並区の会社員の男性(47)は「東日本大震災の影響がまだ続いていると感じる。こまめに電気を消し、冷房の使用も控えて節電を心がけたい」。
旗振り役の中央省庁の職員はノーネクタイや半袖姿が多い。環境省の男性職員(24)は「節電をアピールするためにも率先して取り組みたい」と話した。経済産業省の男性職員(46)は「アロハシャツなどさらなる軽装を検討してもよい」と提案した。
環境省は昨年と同様、6月1日からはポロシャツやサンダルでの勤務を認める「スーパークールビズ」も実施する。
国内の原発のうち現在唯一稼働している北海道電力泊原発3号機は5日に定期検査入りし、停止する。電力9社がまとめた今年8月の電力需給は2010年並みの猛暑となった場合は、全国で0.4%の不足となる見通しとなっている。
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