尖閣ビデオ「意図的衝突明らか」 限定公開で会場ピリピリ

2010/11/1付
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尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件のビデオ映像が1日朝、衆参予算委員会の理事ら約30人に"限定公開"された。日中関係がきしむなか、録音・録画を禁じ、携帯電話を回収するなど、会場はピリピリした雰囲気。視聴後、国会議員の多くは「意図的衝突は明らか」と強調したが、「衝突そのものは激しくない」との声も。「編集する必要はなかったのでは」などと公開のあり方に不満を示す声もあった。

ビデオは午前8時から衆院第1議員会館地下1階の特別室で公開。部屋の入り口には警備員数人が背筋を伸ばして立ち、集まってきた議員らの携帯電話は回収して保管用の箱にまとめられた。スクリーンを前に議員らが席に着き、緊張した雰囲気が漂うなか、ドアが閉じられた。

ビデオ映像を見終えて出てきた民主党の水戸将史参院議員(48)は「(ビデオを見る限り)衝突は意図的な気がする」と指摘する一方、「予想していたより衝撃的な映像ではなかった」とやや拍子抜けした様子。中国人船長を処分保留のまま釈放した那覇地検の判断については「色々な事情があるのでこれで良かったのでは」と言葉を濁した。

公開されたのは衝突の場面を中心とする約7分間の映像だけ。自民党の礒崎陽輔参院議員(53)は「中国漁船が日本の領海で違法操業をしている様子などが映っていない」と不満そう。「編集する必要などなく、すべて見せるべきだ」と語気を強めた。

たちあがれ日本の片山虎之助参院議員(75)は「(那覇地検は)法にのっとって粛々と調べるべきだった」とし、船長を釈放した判断に疑問を呈した。

海上保安庁によると、ビデオ映像は、中国人船長の逮捕容疑となった同庁巡視船「みずき」への衝突場面のほか、直前に中国漁船が巡視船「よなくに」に接触した場面を約7分間に編集した内容。

海保幹部は「国会内の限定された場だが、逮捕の正当性について理解が広まる」と今回の公開を前向きにとらえる。ただ「中国の政府や世論がどう受け止めるのか、予測できない部分もある」とし、「境界警備は引き続き警戒を続ける」と険しい表情。

「国会でも映像をふまえ、海保の判断を巡る質問が予想される。法的根拠や操船技術など、要請があればわかりやすく説明できるよう準備する」とも話した。

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