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公的資金の普通株転換回避 あおぞら銀

あおぞら銀行は27日、政府から注入された公的資金の未返済額約2300億円について、最長10年間で政府に分割返済する計画を正式発表した。利益計画が順調に推移すれば3年後をメドに前倒しで完済する。9月下旬の臨時株主総会で返済計画や返済原資を拡充するための減資を提案する。

これを受け、政府は10月に迫った優先株の普通株への転換時期を10年延ばす方針。政府が期限の決まった普通株への強制転換を先送りするのは初めてだ。

計画では資本金を約4200億円から1000億円まで減資し、公的資金の返済原資を捻出する。まず10月にも政府が持つ優先株の一部を買い入れ消却し、返済目標額の約1割の227億円を政府に返す。残りは優先株への特別優先配当の形で毎年約205億円ずつ10年間で返す。

そのうえで公的資金の残額に対し優先株の時価が上回った時点で、優先株を前倒しですべて買い取る。早ければ2016年3月期にも完済できるとあおぞら銀行はみている。

政府には優先株の簿価を上回る額を返済するため、一般株主への還元策も打ち出す。返済開始にあわせて発行済み株式の2割にあたる3億3000株の自社株買いを実施するほか、普通株の配当性向を現在の30%から40%に引き上げる。

あおぞら銀の優先株の大半は、10月3日までに政府に返済しないと普通株に強制転換される契約になっている。普通株になると政府による経営関与が強まるほか、株価が大幅に上昇しなければ返済時期が大きく遠のく可能性があった。転換時期の延期という前例はないものの、金融庁は「公的資金が確実に返済される道筋がついた」と延期を認める方針を決めた。

同日会見したブライアン・プリンス社長は「公的資金返済の方向性を明確にすることで、合併や提携などを検討しやすくなる」と言及。筆頭株主の米投資ファンド、サーベラスは早期の出口戦略を探っており、保有するあおぞら銀株の売却に向けた動きが加速する可能性がある。

銀行への公的資金注入をめぐっては、大手銀行では新生銀行や旧中央三井信託銀行(現三井住友信託銀行)の政府保有の優先株が普通株に転換された。両行とも株価が低迷し、時価評価のままでは公的資金の回収が難しい。政府はあおぞら銀の優先株の強制転換を断念する代わりに公的資金の着実な回収を優先した格好だが、新生銀らへの対応との違いの説明も求められそうだ。

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