/

貿易赤字が過去最大、1月1兆6294億円

円高修正で輸入増

財務省が20日発表した1月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は1兆6294億円の赤字となった。赤字は7カ月連続で、単月として過去最大。円高修正が進んだことで、燃料などの輸入金額が大幅に膨らんだためだ。一方で輸出は8カ月ぶりに増加に転じるなど明るい兆しも出始めた。

赤字額は市場予想(1兆3700億円)を超え、これまでの最大だった2012年1月の1兆4815億円を上回った。もともと1月は正月休みで生産が落ち込み貿易赤字が膨らみやすく、為替相場の変動が一段の下押し要因となった。

輸入は前年同月比7.3%増の6兆4286億円と3カ月連続で増加した。数量は1.0%減少したが、外貨建て取引の基準となる公示レートの平均値が1ドル=86.93円と前年同月比12%の円安になったことが金額を押し上げた。外貨建ての貿易取引の比率は輸入が8割弱と輸出の6割よりも多いため、為替が円安に振れると短期的には貿易収支の悪化につながる。

一方、輸出は6.4%増の4兆7991億円と8カ月ぶりに前年同月を上回った。米国向けが10.9%増と2カ月ぶりに増えたほか、中国向けは3.0%増と8カ月ぶりに増加に転じた。

輸出は数量ベースでは前年同月を6.0%下回っており、輸入同様、円高是正で価格が13.1%上昇した効果が大きい。だが輸出数量の減少幅は昨年12月(12.2%)から縮小。低迷していたアジアのマイナス幅も0.2%に縮小するなど、外需にも持ち直しの兆しが出ている。

1月の貿易統計の概要
(単位億円、カッコ内は前年同月比増減率%、▲は減少または赤字、アジアには中国を含む)
輸出額輸入額貿易収支
総額47,991
(6.4)
64,286
(7.3)
▲16,294
(10.0)
米国8,398
(10.9)
5,211
(5.8)
3,187
(20.3)
EU5,081
(▲4.5)
5,815
(9.5)
▲734
(―)
アジア25,542
(8.4)
28,812
(6.1)
▲3,270
(▲9.2)
(うち中国)7,628
(3.0)
14,175
(6.5)
▲6,546
(11.0)
中東1,635
(3.1)
12,592
(9.8)
▲10,957
(10.9)

地域別の収支をみると中東向けの赤字が1兆957億円と10.9%拡大した。原発の稼働停止で火力発電向けの液化天然ガス(LNG)の輸入量が高止まりするなか、円安の進行が響いた。

中国向けは赤字が6546億円と単月で過去最大だった。スマートフォンなど携帯電話のほか、ノートパソコンなど電算機類の輸入額が5割前後増えた。日本製品の買い控えが長引き自動車の輸出は60.4%減だった。

米国向け輸出は自動車やギアボックスなどの自動車部品を中心に8398億円と2カ月ぶりの増加。対米黒字は2カ月ぶりに拡大した。欧州連合(EU)向けは船舶や自動車の輸出が落ち込み、2カ月ぶりの赤字となった。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連企業・業界

企業:

関連キーワード

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン