売却資産上積み、精査が急務 年金給付減額も

2011/6/16付
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東京電力の連結総資産は2011年3月期末で14兆7903億円と巨大だが、実際に売却可能な資産には限りがある。会社側が掲げる6千億円の資産売却の目標額をいかに上積みできるか、経営・財務調査委員会は精査を求められる。

東電の貸借対照表には電力事業向け以外の「その他の固定資産」(5194億円)、保有株式など「長期投資」(4916億円)が計上されている。東電は百数十億円の価値がある東京・杉並の福利厚生施設の売却を杉並区と協議している。不動産業界では東京・千代田の東電本店や近隣のビルなど、総額3千億円規模の保有物件が売却されるとの観測もある。

「12年3月期に5千億円以上の費用削減」という目標は、一般社員の年収の2割カットや修繕費の削減など「現時点で最大限の努力をした」(西沢俊夫常務)としており、今後は企業年金にも焦点が当たりそうだ。

東電の企業年金は3月末時点で積み立て不足を抱えておらず、巨額の積み立て不足が重荷になっていた日本航空とは事情が異なる。だが、公的支援が固まれば一段のリストラ要請が強まりそう。加入者や受給者の3分の2以上の同意が必要となるなどハードルは高いが、人件費削減の一環として年金給付の減額を求められる可能性がある。

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