2019年9月18日(水)

虚偽運用実績で勧誘 AIJ社長、証人喚問で認める

2012/4/13付
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衆院財務金融委員会は13日午前、年金消失問題を起こしたAIJ投資顧問の浅川和彦社長(59)への証人喚問を開いた。浅川社長は冒頭、宣誓した後に虚偽の運用実績で顧客を勧誘していたことを認めた。うその答弁をすれば偽証罪に問われる証人喚問では刑事訴追を念頭に証言を控える場面も目立った。

浅川社長は年金基金から新たに預かった資産を運用せずに解約資金に流用した「転売スキーム」に関しては「結果として転売スキームになった」と釈明、詐欺の犯意を改めて否定した。そのうえで年金基金の解約が「2009年4月以降に増えた」と語った。

金融当局によるAIJへの検査で181億円の残余資産が確認された。このうち32億円の現預金を除いた149億円の行方が焦点になっている。浅川社長は残余資産の内訳としてグループ会社のアイティーエム証券の株式、新株予約権付社債(転換社債=CB)、投資ファンドなどを買っていたことを認めた。そのうえで「(残っているのは)7億円ぐらいではないか」と述べ、大幅に目減りしていると証言した。

虚偽運用に基づいた勧誘の自覚があったかどうかに関しては「水増しした数字だと認識していた」と語った。一連の虚偽運用の仕組みを浅川社長が1人で発案したとも語り、証人喚問を欠席した高橋成子取締役については「取締役とは名ばかりで事務をしていたに過ぎない」と述べた。

一方、AIJ傘下にあった子ファンド間での資産のやり取りをめぐっては「刑事訴追の恐れがある」と回答を控えた。アイティーエム証券向けの監査報告書を未開封のまま届けるよう指示したどうかについても、答えなかった。

同日午後には企業年金への営業を担当したアイティーエム証券の西村秀昭社長と、旧社会保険庁OBで年金コンサルタントの石山勲氏への証人喚問も行う。AIJの高橋成子取締役は体調不良を理由に欠席した。

国会での証人喚問は防衛次官汚職事件での08年5月の参院外交防衛委員会以来、約4年ぶりとなる。

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