2019年5月26日(日)

「病院から在宅へ」促す 診療報酬改定、中医協が答申

2014/2/13付
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医療サービスの公定料金である診療報酬の2014年度改定が12日、決まった。高齢化で急増する医療ニーズの受け皿を在宅を中心につくるとして、様々な施策が並ぶ。それには、重症患者の受け入れに偏った病院のあり方や、患者が軽い症状でも大病院を受診するといった現状の是正が大前提になる。

厚生労働相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)が12日、田村憲久厚労相に答申した。

身近な診療所の医師が継続して糖尿病などの治療や健康管理をしてくれる「主治医」には月1万5030円、24時間対応する訪問看護拠点には1回目の訪問で1万2400円。歯科開業医の訪問診療には1000円加算――。今回の診療報酬改定では、在宅医療を進めるための新たな料金メニューが目立つ。

団塊の世代が75歳以上になる25年には今に比べ医療ニーズが膨らみ、今の病院を中心とした提供体制では受け止めきれないというのは、医療関係者の共通の見方だ。そこで「病院から在宅へ」のシフトを加速。在宅でも医療を過不足なく提供しつつ効率化して費用を抑える将来像を、厚生労働省は描く。

だが、在宅医療を担う体制は脆弱だ。地域の診療所の多くは手間がかかり、リスクもある在宅医療に積極的とはいえず、今回の診療報酬改定でその姿勢を改めるかは不透明だ。東京都内の診療所の職員は「24時間体制の在宅医療は負担が大きく、診療報酬が少し増額されたぐらいでは踏み切れない」と話す。

今の病院中心の医療提供の「ひずみ」を正すことも欠かせない。入院基本料が1万5660円(現行)と最も高い「重症患者向け病床」に、病院が偏っているのは代表例だ。

重症患者向け病床は、救急患者への手厚い看護を目指す厚労省が06年度の改定で創設した。だが結果は、当初見込みの10倍となる約36万床にも膨らんだ。厚労省は今回、重症患者向け病床を認める要件を厳しくし、2年間で今の4分の1相当の9万床を減らす方針だが、現実は「医療機関の経営判断次第」(同省)という。

重症患者向けの病床の移行先として今回「地域包括ケア病床」を創設した。患者を在宅に移すまで回復させる施設で、達成率次第で従来より高い入院料を得られる。ただ、病院団体からは「もろ手をあげてケア病床に衣替えするには、微妙な診療報酬」(全日本病院協会)との本音も漏れる。

病院については、紹介状を持たずに受診する患者が多い病院の報酬を減らす措置を拡大する。だがこれも、形式的に紹介状さえあれば、症状が軽くても受診できてしまう懸念をぬぐえない。

コストの高い大病院への偏重を改め、地域の診療所が在宅患者を診るという医療体制に転換できるかはまだ不透明だ。

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