経常黒字13年、3兆3061億円で最少 貿易赤字拡大響く

2014/2/10付
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財務省が10日発表した2013年の国際収支速報によると、モノやサービス、配当など海外との総合的な取引状況を表す経常収支は3兆3061億円の黒字になった。前年に比べ31.5%減り比較可能な1985年以降で最少だ。原子力発電所の停止による燃料輸入の増加や円安で貿易赤字が最大になったのが主因。製造業が生産拠点を海外に移しており、輸出も伸び悩んだ。

経常収支の黒字は東日本大震災が起こった11年から大幅に縮小した。13年12月の経常収支は6386億円の赤字と単月で過去最大になった。赤字は3カ月連続。

輸出から輸入を差し引いた貿易収支は13年に10兆6399億円の赤字と12年に比べ4兆8258億円拡大した。赤字は11年から3年連続だ。

輸出額は66兆9694億円と12年比で9%増えた。円高の是正や欧米や中国経済の回復を受け自動車輸出などがけん引し、3年ぶりに増加に転じた。ただ、日本の製造業は国内でモノをつくり輸出するのではなく、販売先の現地で生産する傾向を強めている。構造的に円安が輸出増につながりにくくなっている。

輸入額は77兆6093億円と12年比で15.4%増えた。原発の代替電源になる火力発電で使う液化天然ガス(LNG)が増えている。「4月の消費増税を前にした駆け込み需要や公共投資の拡大で内需が一時的に伸びている」(SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミスト)ことも輸入増につながった。

旅行や輸送などのサービス収支は13年に1兆5950億円の赤字となった。訪日外国人や特許使用料の受取額が増え、赤字幅は前年に比べ8950億円減った。訪日外国人がビザ(査証)の発給要件の緩和や円安で24%増えている。

所得収支は経常収支を構成する4つの収支のうち、唯一の黒字となった。黒字額は16兆5318億円と15.8%多く3年連続で増え、過去最大になった。海外子会社から受け取る配当金が増えた。

直接投資や証券投資の動向を表す資本収支は13年に4兆6090億円の流入超過となった。外国人投資家が日本株を大幅に買い越したためだ。12年は8兆1878億円の流出超過だった。

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