中国アリババが変革加速 事業部門を細分化、CEO退任

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2013/2/7 7:00
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中国の電子商取引最大手、アリババ集団(浙江省)の動きが急だ。年初早々に事業部門の再編を発表。直後に創業者の馬雲(ジャック・マー)会長兼最高経営責任者(CEO)が5月のCEO退任を宣言し、さらにネット通販向け商品配送網の整備に1000億元(約1兆4000億円)投じる計画を明らかにした。この数年は不祥事が続き、暗い話題が多かったアリババ。急加速は何を意味するのか。

アリババ集団の馬雲会長兼最高経営責任者はネット市場の変革を予想する

アリババ集団の馬雲会長兼最高経営責任者はネット市場の変革を予想する

アリババは3億7000万人が登録するネット通販サイト「淘宝網」などを運営する中国の電子商取引業界の巨人。高級ブランド品を集めた仮想商店街「天猫」と合わせると、個人向け通販事業の取引額は2012年に1兆元(約15兆円)を突破、中国の小売総額の約5%に相当する規模の電子商取引を1社でまかなう。

だが、1999年の創業以来、中国のネット市場を切り開いてきたアリババもこの数年は急成長のゆがみが出ていた。出店業者と結託して、劣悪品を売り込むといった不正事件が表面化。株主でもある米ヤフーとは、ネット決済会社の利益配分を巡り関係が険悪になった。

だが、そうした問題も昨年中にどうにか片付けた。アリババが1月に矢継ぎ早に繰り出した3つの策は、次の時代に向けてネジを巻き直した証左だろう。

アリババが1月に打ち出した三大策
・事業部門を7つから25に細分化
・馬雲会長兼最高経営責任者(CEO)が5月10日にCEO職を退任、後任を指名すると宣言
・物流インフラ整備に1000億元投資する計画が明らかに

物流網の整備はアリババの変化を象徴する。8~10年内に広大な中国で、注文したらどこにでも24時間以内に商品を配送できるようにする。想定するのは年10兆元のネット通販取引額を支えられるインフラだ。

中国のネット通販市場の成長を阻害する要因としてかねて懸念されていた物流。中国では日本のような高品質な配送サービスはまだ根付いていない。届いた商品が破損したり、遅れたりするのは日常茶飯事だ。

アリババでは投資リスクを避けるため、出店者が自ら宅配業者を手配、商品を送り届ける仕組みを取ってきた。だが、「京東商城」や「1号店」など、自前でリスクを取って物流網を整え、確実に商品を配送するネット通販企業が台頭。中国の個人向けネット通販市場で8割前後のシェアを確保しているアリババとて、ライバルの動向は無視できない。

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