三菱重工、9年ぶりに大型客船起工 式典に50人出席
三菱重工業は30日、クルーズ客船世界最大手の米カーニバルから受注した大型クルーズ客船の起工式を長崎造船所(長崎市)で開いた。同社の客船建造は2004年に「ダイヤモンド・プリンセス」と「サファイア・プリンセス」を引き渡して以来、9年ぶりとなる。
起工式には大宮英明会長や契約者であるカーニバル欧州法人の関係者ら約50人が出席した。
カーニバルからは2隻を受注しており、受注総額は約1000億円とみられる。30日に起工した1番船は15年3月に引き渡す予定。12万4500総トン、約3300人乗りで、国内で建造される客船としては過去最大。船底から噴き出す泡で水の抵抗を減らす燃費改善の独自技術を、客船としては初めて取り入れる。
客船の建造には騒音抑制、ホテル並みの設備の設置といった技術が必要で、中国や韓国の造船各社には難しい。三菱重は1年1隻のペースで建造し、客船事業を収益源にしたい考え。
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