日テレ、タツノコプロ買収を発表

日本テレビ放送網は29日、タカラトミー傘下のアニメ製作会社タツノコプロ(旧竜の子プロダクション、東京都武蔵野市)を買収すると発表した。31日にタツノコプロの発行済み株式の54.3%(議決権ベース)をタカラトミーから取得する。取得額は明らかにしていないが、数億円とみられる。若者のテレビ離れが進む中、日テレはキャラクタービジネスを育成、収益源を多角化する。
タツノコプロは「科学忍者隊ガッチャマン」や「ハクション大魔王」「ヤッターマン」などの人気アニメで知られる。タカラトミーが2005年に買収していた。タカラトミーは日テレに売却後もタツノコプロの株式の20%を保有し続ける。
日テレはタツノコプロのキャラをテレビや映画などにリメークする。まず4月から同社の朝の情報番組内でハクション大魔王の短時間アニメを放映する計画だ。買収を機に、タカラトミーとも協業。既に両社でプロジェクトチームを立ち上げ、共同でキャラ関連の事業を展開する方針だ。
同日会見した日テレの大久保好男社長は、「当社は(売上高に占める)放送収入の比率が高く、放送を取り巻く技術革新や環境変化の中で新規事業分野による多角化を急ぐ」と説明した。
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