東芝、HDD設備を米社から取得と発表
東芝は29日、米ハードディスク駆動装置(HDD)大手のウエスタン・デジタル(WD)から一部のHDD製造設備を3月末までに取得すると正式発表した。対象はデータセンター用サーバーやデスクトップパソコンに使う大容量の3.5インチ型向け装置。生産能力は同型の世界需要の約1割分に相当する。
東芝は設備取得の対価として、昨年の洪水被害に伴って休止しているタイ生産子会社の全株式をWDに譲渡する。東芝は従来の2.5インチ型に加えHDDの全領域を手がけるようになる。
今回の設備取得は、WDが計画している日立製作所のHDD子会社、日立グローバルストレージテクノロジーズ(GST)の買収完了が前提。WDによる日立GST買収計画に関しては、3.5インチ型の寡占化を懸念した日本や欧米の独禁当局がWDに設備の一部売却を求めていたが、東芝との合意で認可される見通し。