ソニーが「スマートかつら」 ナビやプレゼン用試作
欧米で特許出願、商品化の予定なし

ソニーが通信機器やセンサーなどを搭載したかつら「スマート・ウイッグ」の特許を欧米で出願した。スマートフォン(スマホ)に次ぐ新端末として、各メーカーは腕時計型やメガネ型といった消費者が身につける「ウエアラブル端末」の開発に取り組んでいる。そんな中で登場したスマートかつらは、内外で注目を集めそうだ。
試作品は3種類。ナビゲーション用は全地球測位システム(GPS)を内蔵して装着者の位置情報を把握し、かつら内部の振動機器で前後左右の進行方向を知らせて道を案内する仕組み。
プレゼンテーション用はもみあげのボタンでスライドを操作。後頭部のボタンを使うと、額から赤いビームを出してスライド上の要点を指し示すことができる。健康管理用は内蔵センサーで体温や血圧を測定する。
ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)の研究者が開発。欧州で昨年、特許出願したのに続き、今年になって米国でも申請したという。ソニーは商品化の予定はないとするが、「技術開発は続けている」としている。