2017年12月13日(水)

給料はサイコロ振って  柳沢大輔・カヤック社長

コラム(ビジネス)
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2012/9/1 7:00
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 前回はカヤックで手がける事業のエグジット(経営戦略)のひとつに、自分たちのつくったサイトの売却があることを書いた。事業売却ではある程度まとまった資金を獲得できる。ベンチャー企業にとっては大きな額になるので、その使い道には会社の方針が明確に表れる。ある売却で僕たちは現在の鎌倉本社の内装費に投資をした。今から約5年前のことだ。

1996年に慶大環境情報学部を卒業。ソニー・ミュージックエンタテインメントを経て98年にカヤックを創業し代表取締役に就任。38歳

 世界的にも著名な建築家をパートナーに迎え、鎌倉本社だけに和をほうふつとさせるオフィスとなるよう、腰の高さの巨大テーブルに畳を敷き詰めその周りを縁側風に木の板でぐるりと囲み、その縁側を机にするという奇抜でインパクトのあるデザインにした。

 これはかなりチャレンジングな投資だった。引っ越しから半年間、資金繰りが厳しい状況となったことは今でもしっかりと記憶している。そのときは、引っ越しの2年ほど前に入社していた財務担当者(僕が大学時代に塾講師のアルバイトをしていた時の教え子)がしっかりと資金繰りのシミュレーションをしてくれたおかげでなんとか乗り切った。

 そしてチャレンジした甲斐もあり、多くの媒体でオフィスを取り上げていただき、結果として仕事の依頼や採用へとつながり知名度が向上した。

 会社とは、投資をするとリターンを得られる。そのメカニズムをこうした経験を通して体で理解してきた。それは時に事業であり、オフィスであるが、最大の投資は人だと考える。これまでも一見、投資対効果が測りにくいものにも積極的に投資をしてきた。

 これは、法人をひとりの人格を持った人ととらえてカヤックのキャッチコピーを面白法人と名付けたところが出発点となっており、会社そのものがコンテンツになると考えているからだ。

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