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アステラス、富士工場売却を発表 新薬開発に経営資源集中

アステラス製薬は27日、富士工場(静岡県富士市)を後発薬大手の日医工に売却すると発表した。新薬開発に経営資源を集中したいアステラスと、生産体制を増強したい日医工の思惑が一致した。アステラスは大衆薬や後発薬を手掛けず、競合他社に比べても高収益を維持している。開発競争が激しくなるなか、生産拠点の売却にも踏み込み収益力に磨きをかける。

アステラスは来年4月をメドに富士工場の事業を日医工に承継させる。売却額は非公表だが数十億円とみられ、従業員約370人は日医工が引き継ぐ。富士工場で生産する不眠症治療薬や消炎鎮痛剤などの薬の生産は日医工に委託する形で継続する。今後、日医工がアステラス以外の薬も生産し量産が進めば、生産コストは自社生産時に比べて下げられるとみる。富士工場は旧藤沢薬品工業の拠点。

アステラスはすでに研究開発分野で効率化を推進している。米子会社の拠点や加島事業所(大阪市)を閉鎖し、大学やベンチャー企業など外部機関との連携を強化している。生産面でも収益性などを考慮しながら、外部委託を活用する試みだ。

2005年に山之内製薬と藤沢薬品が合併して発足したアステラスは大衆薬事業を売却、利益率の高い新薬事業への集中を進めてきた。この結果、13年3月期の売上高経常利益率は15.6%と武田薬品工業や大塚ホールディングスなど競合4社に比べて高い。バークレイズ証券の関篤史アナリストは「経営の効率を高めるための資産売却を一貫して進めており、他社に比べて戦略が明確」と指摘する。

日医工は富士工場買収で錠剤の生産能力が3割増える。同日、富山市内で記者会見した田村友一社長は「世界基準の生産設備と人材を引き継ぎ事業規模の拡大につなげる」と強調した。

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