ソフトバンク営業利益、KDDI抜く(注目の決算)
10年3月期、「iPhone」好調

2010/4/27 20:12
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ソフトバンクが27日発表した2010年3月期決算は、連結営業利益が4658億円と前の期に比べ3割増えた。5期連続で最高益を更新し、初めてKDDI(前期実績4438億円)を抜いた。スマートフォン(高機能携帯電話)の「iPhone(アイフォーン)」の好調が業績を押し上げたほか、子会社のヤフーも13期連続で過去最高益を更新した。

決算を発表するソフトバンクの孫正義社長(27日、東京証券取引所)

決算を発表するソフトバンクの孫正義社長(27日、東京証券取引所)

ソフトバンクの売上高は2兆7634億円と3%増、純利益は2.2倍の967億円だった。けん引役は9%の増収だった移動体通信事業だ。

アイフォーン人気により契約者は1年で124万件増加。データ通信の増加で契約あたり月間収入(ARPU)も改善している。10年1~3月期にはデータ通信分のARPUが2140円と音声(1750円)を上回った。データが音声を上回るのは移動体通信会社では「世界で初めて」(孫正義社長)という。

ただKDDIの移動体通信事業の収益規模も大きく、両社の収益に差がついたのは、同事業以外の要因が大きい。ソフトバンクの固定通信事業(高速大容量サービス含む)は前期に717億円の営業黒字。対するKDDIは442億円の赤字だった。ソフトバンクは投資が一巡しており、償却負担が軽い。

さらにソフトバンクにはヤフーという"孝行息子"がいる。同日発表したヤフーの営業利益は7%増の1438億円、純利益は835億円と12%増えた。下期に広告収入が持ち直し、売上高は2798億円と5%伸びた。10年1~3月期には売上高、利益とも四半期ベースの過去最高を記録した。

ただソフトバンクは借入金が多く、利払い負担が大きい。通信設備の廃棄損などで特別損失も584億円に膨らんだ。純利益では、KDDIの半分以下の967億円にとどまる。

ソフトバンクは11年3月期の営業利益目標5000億円を据え置いた。「下方への修正は考えていない。確実に達成する」(孫社長)としており、上積み余地を残しているようだ。

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