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KLab・真田哲弥社長「日本型ゲーム、米でも有効」

――ソーシャルゲームはなぜはやったと思うか。

「実名を使わず登録でき、ゲームが好きな者同士だけが集う場としてサービスを作り上げたからだ。会社帰りや休日にテニスやフットサルを知り合いと楽しむ人は多いと思うが、必ずしも会社名など自分の素性を明かしていない場合も多いのではないか」

「仮に会社の部署全員でゴルフに行ったとしよう。中にはゴルフ好きもいるし本当は好きでない人もいる。残念ながらスポーツなどのエンターテインメントは、その場の楽しさの空気がモチベーションが低い人物のレベルに収束してしまいがち。だから同好会などがいつの時代もはやる。そこでは実名で参加する必然性はない」

――米国では実名性のソーシャルゲームが中心だが。

「米国でソーシャルゲームというと、シティービルが代表作の米ジンガなど、交流サイト(SNS)のフェイスブック上で遊ぶゲーム。ただ、利用者1人当たりから得られる月間平均収入(ARPU)は伸び悩んでいると聞く。理由は利用者同士のゲームに対する温度差だと分析している」

「いずれ米の利用者も匿名性のサービスを望むようになるはず。そこに、日本のソーシャルゲーム業界に大きなチャンスがある。フェイスブックのようなソーシャルメディア上に作られた人間関係ではなく、ゲーム内に人間関係が作られる日本型が主流になるだろう」

――実名主義のサービスは発展の余地があるか。

「実名主義のサービスは必然だし、実名ならではの便利だと感じるサービスは多い。今後は実名性と匿名性の2種類のサービスを利用者はシーンに応じて使い分けるようになると考えている」

「フェイスブックのIDがなければ楽しめないネットサービスは増え続けており、もはやフェイスブックのIDはインターネット上の戸籍の役割を果たしつつある。フェイスブック上のプロフィルをしっかり記入していない人物は疑われかねない風潮すら生まれている」

――HTML5はゲームにどんな影響があるか。

「ソーシャルゲームの世界でもスマホ向けに従来のようにアプリ(応用ソフト)で提供するだけでなく、ウェブサイト作成の次世代言語『HTML5』を使ってブラウザー(閲覧ソフト)上で遊ぶゲームが登場している。開発コストが安価だからだ。ただ3D(3次元)を高速表示するゲームなどをHTML5で開発するのはまだ難しい」

「今後はコストと性能のバランスを見て、アプリ型とHTML5型を使い分けて開発するゲーム会社が増えるのではないか。弊社でも既にゲームの一部をHTML5で作りアプリに組み込む"ハイブリッド型"開発に取り組んでいる」

(聞き手は高田学也)

さなだ・てつや 1998年サイバードを設立。2000年にサイバードの研究・開発部門としてケイ・ラボラトリーを発足した。01年に社長に就任。04年にKLabに社名を変更。大阪府出身、47歳。

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