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西武HD、米サーベラスTOBに反対表明 「上場を阻害」

西武ホールディングス(HD)は26日、筆頭株主の米投資会社サーベラスによるTOB(株式公開買い付け)に反対すると発表した。同社が求める元金融庁長官の五味広文氏ら3人を取締役に追加選任する提案にも反対。東京都内で記者会見した西武HDの後藤高志社長は「(TOBに至るまでに)実質的な議論もなく、適切な過程を踏んでいない」と強調した。

西武HD株の32.44%を保有するサーベラスは最大4%分を追加取得するとして今月12日からTOBを開始した(期間は4月23日まで)。後藤社長はTOBに反対する理由について「早期に良い形での株式上場を阻害する。企業価値を損なう恐れがある」と述べた。

両社の確執の背景には上場を巡る思惑の違いがある。不動産開発事業の拡大などに向け資金調達を急ぐ西武HDは昨年10月までに上場申請を提出。これに対し、高い価格で株式を売り出して投資収益を最大化したいサーベラスは申請取り下げを求めた。

西武HDによると、企業価値向上策として鉄道の不採算路線の廃止やプロ野球・西武ライオンズの売却を選択肢とする提案や、まだ具体性に乏しい高輪・品川地区の再開発計画を経営改善策に盛りこむべきだとの要求などもあったという。

サーベラスは膠着打開に向け、今月11日にTOBと併せて西武HDのガバナンス(企業統治)強化を目的に五味氏らを取締役に推薦する方針も発表。一連の提案を検討するよう圧力をかける狙いがあるとみられるが、後藤社長は26日、「収益力や内部管理体制などは既に上場の要件を満たす水準にある」と主張した。

今後は敵対的TOBの形になるが、西武HDは「買収防衛策は考えていない」という。主取引銀行のみずほコーポレート銀行の支持も取り付けているほか、廃止候補にされた西武秩父線の地元の埼玉県知事らが存続を要望していることなども強気に出る材料になっているもようだ。

筆頭株主との確執を抱えたままでは上場手続きを進められない西武HDと、上場が果たされないことには利益を手にできないサーベラス。6月の株主総会に向け今後は両社がどこに着地点を見いだすかが焦点になる。

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