吉野家HDに43歳新社長、「はなまる」再建で実績
河村氏抜てき、安部氏は会長に

2012/6/26付
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吉野家ホールディングス(HD)は26日、河村泰貴取締役(43)が9月1日付で社長に昇格すると発表した。安部修仁社長(62)は代表権のある会長に就く。主力の牛丼店「吉野家」は事業会社社長に安部氏が留任し、再建を指揮。河村氏は子会社の讃岐うどんチェーン、はなまる(東京・中央)の業績を立て直した手腕でグループとしての新たな成長戦略を描く。

吉野家ホールディングスの河村泰貴次期社長(左)と会長になる安部修仁社長(26日)

吉野家ホールディングスの河村泰貴次期社長(左)と会長になる安部修仁社長(26日)

1992年に社長に就任した安部氏は2007年の持ち株会社制移行の際に吉野家HD社長に就任しており、実質的には20年ぶりの社長交代となる。

安部氏が吉野家社長に就任した当時(42歳)とほぼ同年齢の河村氏は吉野家のアルバイトからそのまま入社し、社長に上り詰める経歴も同じ。記者会見した安部氏は河村氏を後任に選んだ理由として、はなまるの再建実績のほか、財務諸表をみて適切な経営判断ができるバランス感覚の良さなどを挙げ、「総合的に信頼し、期待できると判断した」と話した。

事業会社の吉野家社長について、安部氏は「牛丼店は平時の状況にはない」と自身が留任する理由を説明した。5月の既存店売上高が前年同月比10.5%減と大きく落ち込んだことについては「6月は復調傾向にあり、5月が底だと認識している」と述べた。

一方、河村氏は「はなまるにいた8年間にグループを取り巻く経営環境が急変した」と指摘。15年度までの中期経営計画は安部氏の路線を踏襲するが、「変える部分があるなら、働く人の共感を得ながらスピード感をもって判断する」と強調した。吉野家HD全体の業績は回復途上にあり、客層の多様化や海外展開などの課題に最優先で取り組む姿勢を示した。

安部氏は80年の会社更生法申請と再建、BSE(牛海綿状脳症)の発生に伴う牛丼販売停止と再開など数多くの難局を乗り越え、外食業界6位に引き上げた功績から安部氏を「カリスマ」と呼ぶ人も多い。その安部氏が「スキップ・ジェネレーション」と強調した抜てき人事。2人のタッグがうまく機能するかに再建の成否がかかる。

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