2019年2月17日(日)

日立、電池事業を再編 日立化成が新神戸電機を完全子会社に

2011/11/25付
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日立製作所は25日、グループ各社が手掛ける電池事業を再編すると発表した。電池素材を得意とする日立化成工業が鉛蓄電池大手の新神戸電機を完全子会社化し、これに合わせて日立本体は産業用リチウムイオン電池事業を新神戸電機に移管する。自動車、デジタル機器、産業機器の用途別に3つの電池関連会社が事業を担う体制が完成し、本体は先端技術の研究開発に特化する。顧客ニーズに即応できる体制を整え、電池市場でのシェア拡大を狙う。

日立は本体が手掛ける工場のバックアップ電源用や鉄道車両用などの産業用リチウムイオン電池を、新神戸電機に来年1月1日付で移管する。日立本体で関連システムの開発は終えたものの同電池の受注実績はまだゼロ。同電池をすでに事業化し、産業用で幅広い顧客基盤を持つ新神戸電機に経営資源を集中させる。

これと並行して日立化成は12月1日から来年1月19日まで実施する株式公開買い付け(TOB)によって、現在58%を出資する新神戸電機を完全子会社化する。100%化に必要な費用は約360億円の見通し。

リチウムイオン電池の負極材で世界シェア首位の日立化成は、新神戸電機の完全子会社化で電池素材の開発スピードを速める狙い。日立製作所も産業用電池への投資余力が高まると判断し、完全子会社化を望む日立化成の意向を受け入れた。

すべてのリチウムイオン電池事業のグループ統括組織として2010年4月に発足した日立本体の「電池システム社」は廃止する。日立本体の技術開発力を生かして、産業用、自動車用、デジタル(民生)機器用それぞれの事業化を主導する目的だったが、顧客との距離が遠く市場ニーズを迅速にとらえにくい問題があった模様だ。

このため今年4月から事業再編に着手。まず自動車用リチウムイオン電池を手掛ける日立ビークルエナジーを電池システム社の傘下から、自動車関連事業を統括する日立オートモティブシステムズの下に入れ替えた。

今後は産業用を新神戸電機、自動車用を日立ビークルエナジー、スマートフォン(高機能携帯電話)など民生機器用を日立マクセルエナジーの3関連会社がそれぞれ手掛ける体制となる。3社合計の電池事業の11年度売上高は、前年度比14.6%増の1082億円を見込んでいる。日立本体には先端的な素材開発や低コスト生産技術などの研究開発機能だけを残し、役割分担を明確にする。

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