2019年7月24日(水)

復活したスマホの老舗~PHS事業者ウィルコムの軌跡
編集委員 関口和一

(1/3ページ)
2012/7/26 7:00
保存
共有
印刷
その他

2010年に会社更生法適用を申請し、ソフトバンクの傘下に入ったウィルコムの業績が回復している。新規契約から解約を引いた2011年度のPHSの純増数は約80万件と4年ぶりに増加、累計契約数も6月末で約470万件と過去最高を記録した。10分以内なら月500回まで無料で話せる「誰とでも定額」が人気の理由だが、先月発売したPHSと携帯電話とのハイブリッド・スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)の出足も好調だ。ウィルコム復活の軌跡を追った。

PHSと3Gを選べる京セラのスマートフォン

PHSと3Gを選べる京セラのスマートフォン

ハイブリッド・スマートフォンは、通話品質の高いPHSと高速データ通信が可能な第3世代携帯電話(3G)の通信機能を搭載した端末で、京セラが開発した。ハイブリッド型のスマートフォンは2010年にもシャープが米マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズモバイル」を使った製品を発売したが、ウィルコムの経営破綻で立ち消えとなってしまった。今回はソフトバンク主導のもと、米グーグルの携帯向けOS「アンドロイド」を使い、再登場した。

シャープが開発した初のハイブリッド・スマートフォン

シャープが開発した初のハイブリッド・スマートフォン

長年、PHSを使ってきた記者も早速、使い勝手を試してみた。外見は京セラの携帯ブランド名の「DIGNO(ディグノ)」を掲げ、一見しただけでは通常のアンドロイド端末と見分けはつかない。唯一の違いは、バッテリーの残量などが表示される画面上のところに、電波強度を表すマークがPHSと3Gの2つある点だ。すなわち常にPHSと3Gの電波を2つ受信し、通話ではPHSもしくは3G、データ通信では3Gの回線が使われる。電話番号も「070」で始まるPHSと携帯電話の両方の番号が与えられる。

ウィルコムが「話し放題スマートフォン」という通り、人気の理由はスマートフォンでも「誰とでも定額」が使える点にある。基本料が1台分で済むため、データ定額料金を払っても、月額7000円以内で通話もデータ通信もほぼ使い放題となる。携帯電話の通話料金を抑えるため、PHSとスマートフォンを2台持つユーザーも多いが、それよりさらに安くなる計算だ。

  • 1
  • 2
  • 3
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。