2019年6月17日(月)

NHK、受信料月額120円下げ 12年10月から

2011/10/25付
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NHKは25日、最高意思決定機関の経営委員会を開き、2012年度からの3カ年経営計画を決めた。最大の焦点だった受信料については12年10月から最大で月120円引き下げる。総額は1162億円で、受信料収入全体の7%に相当する。これにより13年度は赤字に転落する見通し。NHKは経営計画に280人程度の人員削減を盛り込んだが、国際化など成長戦略が順調に進まなければ追加リストラを迫られる可能性がある。

受信料の引き下げは、ラジオ受信料を廃止しテレビだけを対象にした料金体系に切り替えた1968年以来初めて。現在の受信料は地上波だけの契約で月1345円。口座振替やクレジットカード払いの契約者で月120円(8.9%)、コンビニエンスストアなどで振り込む契約者は同70円(5.2%)下げる。

08年策定の現行の経営計画では「12年度から受信料収入の10%還元」を打ち出した。次期経営計画では値下げによる7%に加え、東日本大震災の影響などで受信料を全額免除する世帯の拡大への対応に402億円(2.4%)、震災後の緊急の設備投資に106億円(0.6%)を充てる。この結果、合計で10%還元を実現することになると説明している。

ただ、目標としていた10%還元をすべて値下げで賄うことはできなかった。9月から本格化した受信料を巡る議論では、執行部が「(大震災や景気低迷などで)経営環境が厳しくなった」(松本正之会長)と大幅引き下げに難色を示した。対する経営委側は「10%還元の公約は重い」と主張し綱引きが続いた。

執行部が9月13日に初めて提示した原案は月70円(口座振替、クレジット払い)の値下げだったが、経営委は不十分と判断。執行部は10月11日に下げ幅を同110円に広げた案を出し直したものの、同日の経営委で再び却下された。25日に執行部が最終案として提出した同120円引き下げについては経営委が全会一致で受け入れた。

25日の記者会見で松本会長は受信料値下げは「経営リスクを勘案すると極めて重い決断」と指摘。10%値下げを目指してきた数土文夫経営委員長は7%にとどまったことについて「トップが代わったからといって許されるものではない。国民、視聴者に申し訳ない気持ちはある」と述べた。

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