JSR、ハンガリーで新工場設立 低燃費タイヤ向けゴム
JSRは22日、ハンガリーで低燃費タイヤ向け高機能合成ゴムの新工場を設立すると発表した。ハンガリーの大手総合エネルギー会社と合弁で、2017年に稼働させる。総投資額は百数十億円に上る見通し。大手タイヤメーカーが進出する西・東欧に近く、需要が見込めると判断した。
生産するのは「溶液重合スチレン・ブタジエンゴム(S-SBR)」と呼ばれる合成ゴム。主にタイヤが地面と接するトレッド部分に使われ、タイヤの低燃費性能を上げる。
ハンガリーの総合エネルギー会社、MOL(ブダペスト)と製造販売会社を設立することで合意した。出資比率はJSRが51%、MOLが49%。新工場の生産能力は年6万トン規模になる。
自動車の燃費規制の拡大から低燃費タイヤの需要は増えている。JSRは16年にタイの工場の生産能力を現在の2倍の年10万トンに引き上げるが、それでも供給が不足すると判断した。ハンガリーの新工場が立ち上がれば、同社全体の生産能力は現在の1.8倍の年25万トンに増える。
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