「モガ」に学ぶエコライフ レトロな器具、電気代月2000円以下

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2013/2/25 7:00
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東日本大震災後の節電機運などを背景に、カイロや湯たんぽ、扇風機といったレトロな冷暖房器具が見直されている。これらの道具が活躍した大正末期から昭和初期に一世を風靡したモダンガール(モガ)にあこがれ、当時のファッションと生活を実践する淺井カヨさんを訪ね、温故知新のエコライフをのぞいた。

氷を利用した冷蔵庫を使う淺井カヨさん(東京都杉並区)

氷を利用した冷蔵庫を使う淺井カヨさん(東京都杉並区)

蓄音機に氷で冷やす冷蔵庫、天火――。東京・杉並の昭和初期に建てられたアパートの一室で、淺井さんは今となってはめったにお目にかかれない生活道具に囲まれて暮らす。

ちょっとした歴史資料室かアンティークショップのたたずまいだが、異なるのはその道具がすべて、現役である点だ。

木製の氷冷蔵庫は昭和30年代くらいまで一般的に使われていたという。淺井さんは埼玉県のリサイクルショップで、7千円で買った。2段式の箱形で上段に氷を詰め、下段に食べ物や飲み物を収め氷の冷気で冷やす仕組み。氷は近所の製氷店で板氷を買っている。

電気で冷やしているわけではないため、氷をそのまま入れたのでは夏場だと2日も持たない。

使い始めた頃は氷がすぐに解けてなくなって困った。だが昔の婦人雑誌をひもとき、氷を新聞紙にくるんでおけば長持ちするとの記事を見つけた。夏でも3日、冬なら1週間は持つという。

淺井さんは「自然の冷気で冷やしたビールは、キンキンに冷えたのよりおいしい」と話す。

実は部屋に元々作り付けのエアコンがあるが、覆いを掛けておりほとんど使わない。今の部屋に住み始めて半年が過ぎたが、「体調を崩した冬場に一度だけつけて、かえって具合を悪くした」。

寒いときは火鉢を使って暖を取る

寒いときは火鉢を使って暖を取る

夏は専ら扇風機だ。これに加え、ハッカ油を使った自家製のハッカ水を風呂上がりに霧吹きで身体に吹きかけ、涼をとった。これも古雑誌から得た暑熱への対処法だ。

冬の暖房の主役は「手あぶり」と呼ばれる小型の火鉢。水を入れた鉄瓶を上にかけておけば湯気が上がり、加湿器の役割を果たすとともに部屋内に柔らかい暖気が行き渡る。干物をあぶって一杯やるのも一興だという。

寝る時には湯たんぽ、寒い中、外に出る時のため懐中懐炉も持っている。

普段の明かりは10ワットの電球。昨今の高照度の照明に慣れた目で見ると、本を読むのも大変そうだが、「本を読むのは明るい午前中。夜、家にいる時は早く寝るので問題ない」。

蓄音機は手回し。電気を使うものと言えば、後はパソコンとSP盤のCD復刻版を聞くためのCDプレーヤー、電気アイロンくらいだ。

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