三菱重工業と日立製作所の共同出資会社である三菱日立製鉄機械(東京・港)は21日、インドの製鉄機械メーカー、コンキャスト(ムンバイ市)を買収すると発表した。買収額は公表していないが数十億円とみられる。現地で拡大が見込める製鉄需要の獲得を狙う。
コンキャストは1973年に設立された企業で売上高は約30億円。社員数は約200人で、鉄鋼の半製品である丸ビレットやスラブを製造する機械に強い。インド国内に加えて中近東やアフリカにも製品を出荷している。
三菱日立はコンキャストを傘下に収めて製品群を拡充するとともに、拡大の余地が大きいインドでの製鉄需要を獲得する。三菱日立の売上高は約700億円で、インドでの売上高は100億円強。創業家の一族などから株式を買い取り、今後1~2カ月で買収を完了させる予定。