失敗するなら最速で
柳沢大輔・カヤック社長

(1/2ページ)
2012/11/24 7:00
保存
共有
印刷
その他

さて、この連載も次回で最終回の予定だが、その前に閑話を挟みたい。過去にカヤックが失敗したプロジェクトについて紹介する。

1996年に慶大環境情報学部を卒業。ソニー・ミュージックエンタテインメントを経て98年にカヤックを創業し代表取締役に就任。38歳

最初に紹介したいのは1999年に立ち上げた「SOS」というサービス。これは、サイトの売買仲介を目的とするウェブサービスだ。つまり、サイトを立ち上げたものの自分でもはや運営できないから売りたいと言う人と買いたい人とをつなぐサービスだ。

99年といえばネットの創生期で、次々にサービスが生まれては消えていった時代。そんな中で、当時としてはこのサービスは新しく、アメリカにもまだなかった。オープン後、1年間の間に何件か売買成立したものの運営コストが合わず1年で撤退した。

ところが、その5年後ぐらいに、まったく同じようなサイトの売買を仲介するサービスが複数立ち上がり、現在も存続している。それを見ると、時期尚早だったことが失敗要因だと考える。

次に『攻めの農業』をキーワードに立ち上げたウェブマガジン「ザックザック」。これは、農業に興味を持つ人が増えていることを受けて生まれた。「農業って実はもうかるかもしれない」と感じてもらうことを目的に、もうかる農家、攻める農家を体当たり取材で紹介するウェブマガジンを立ち上げた。

ウェブマガジンのビジネスモデルは広告収入がほとんどであるため、大体うまくいかないのがこのネット世界の通例。わかっていたことなのに、ニッチすぎて案の定ペイできず、撤退を決断。売却をして現在は別の会社が継続してくれている。

そして、最後の失敗事例は、貧乏ゆすりガジェット「YUREX(ユレックス)」。これはリアルなガジェット(道具)をつくって売ってみようというプロジェクト。このガジェットはどういうものかというと、足に装着すると、貧乏ゆすりの回数をカウントしてくれる。そして、そのガジェットからUSBケーブルでパソコンにつなぐことができる。

そうすると、日ごろ無意識に行っている貧乏ゆすりの情報データを、専用サイト上にアップロードできる。自分がどんなリズムで、いつ、どのぐらい貧乏ゆすりをしているかをモニタリングしてくれる。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

Smart Times (日経産業新聞)から

電子版トップ



[PR]