2018年10月22日(月)

スピーカーによみがえる糸芯材 デザイナーの知恵、中小が形に

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2012/10/2 7:00
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デザイナー集団と東京の中小企業グループが手を組み、生産工程から出る廃材で様々な製品を開発した。ケーブルを巻き取る羊の形をしたウレタン製のホルダーや糸巻きスピーカー、自転車のフレームを保護するメリヤスのパッド、携帯用のスチール製臭い落としなどその数は18。製品を保護する緩衝材や伸び縮みするリブニット、金属のプレス加工で出る抜き打ち板から8人のデザイナーがアイデアを出し、中小企業が形にした。

「配財プロジェクト」と「レディメイド委員会」が開発した商品

「配財プロジェクト」と「レディメイド委員会」が開発した商品

5月下旬から廃素材の有効利用を提案するデザイナー集団「REady―Made(レディメイド)委員会」(代表・小林浩一氏)のメンバーが、リブニット製造の小高莫大小(めりやす)工業(江東)と岩井金属金型製作所(東京・墨田)、緩衝材製造のサトウ化成(同)の工場を訪れ、廃材を物色した。

「これはどのくらい量がでるのか」「季節によってけっこう差が大きい」「色の種類は?」

廃材は量が不安定だったり、形が一定でなかったりすることが多い。商品化を考えると原料の安定は重要だ。デザイナーたちはいくつも質問を投げながら、それぞれ廃材を持ち帰った。

小高莫大小工業を訪れたレディメイド委員会のデザイナー

小高莫大小工業を訪れたレディメイド委員会のデザイナー

それから約1カ月。関係者が集まりデザイナーがいくつも提案した。建築系や工業製品系など得意分野は様々で「アイデアがかぶったものは無かった」という。

リブニットからは布のほか、糸巻きの芯が出る。芯をフラワースタンドにしたり、イヤホンを挿してスピーカーにしたり。ニットは文庫本やアイパッドのカバーに生まれ変わった。

7月上旬の岩井金属金型製作所でのデザイナーとの打ち合わせ

7月上旬の岩井金属金型製作所でのデザイナーとの打ち合わせ

金属の廃材はプレス加工で打ち抜いた後に出る丸い板。臭い落としは角をとり表面加工した。丸い板を何枚も重ねて飲み物を冷やすスチールアイスや、曲げて箸置きやアロマキャンドルホルダーにもなった。

共同作業で試作品の改良を続けた。スチールアイスは「重さやコップの大きさを考えて、より小さい丸い板に変えた」という。溶接は外注し、キャンドルホルダーや小皿では岩井金属が「新たに金型を作った」。羊のホルダーは細い部分の幅を調整した。

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