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電子書籍、端末続々 サービス競争が加速

シャープも参入発表 メーカー間の連携課題

シャープが20日、電子書籍事業に本格参入すると発表したことで、年内には日本でも複数の電子書籍向け端末が出そろう。出版社や新聞社などがコンテンツ(情報の中身)提供準備を加速。米アップルの多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」以外にも選択肢が広がり、配信サービスを通じて購入できる作品や記事購読サービスは一気に増えそうだ。

シャープは端末投入に合わせ、年内にも電子書籍の配信サービスに乗りだす。詳細は未定というが、複数の出版社から作品供給の合意を取り付けた。作品調達から販売までかかわる見通しだ。

シャープが投入を準備するのは板状の「スレート型」と呼ばれる電子書籍向け端末。開発する2種類のうち大型の10.8型はiPadよりやや大きい。価格は「他社製品と大きく離れない設定とする」(千葉徹執行役員)考え。

電子書籍向けに縦書きや禁則、ルビなど日本語独特の表記や、著作権の保護に強みを持つ独自の規格「XMDF」を開発した。すでに様々なメーカーの携帯電話携帯ゲーム機7000万台以上で採用されているシャープの表示規格を改良した。写真や絵、文字に加え動画や音楽などを簡単に電子書籍向けに加工できるのが特徴だ。

シャープはこの規格を他の端末メーカーにも有償で提供し、連携を狙う。技術供与で出版社が端末の違いを意識せずにデータを制作できれば、電子書籍市場の普及に弾みがつくと見ている。

米国で電子書籍端末「リーダー」を販売するソニーは、国内で年内に端末を発売する。凸版印刷KDDI、朝日新聞社と共同で設立する事業会社が配信サービスを手がけ、ソニーやKDDIが投入する端末向けに電子書籍の作品を供給する役割を担う。

ソニーも他メーカーに事業会社への参画を要請し、「様々な端末に作品を提供できる電子書籍の流通基盤を作る」(米ソニーエレクトロニクスの野口不二夫上級副社長)考えだ。

東芝が8月下旬に発売を予定する「リブレットW100」は、7型の液晶画面を2つ搭載する見開き型の小型端末。縦方向に持てば、本を読むように使える。基本ソフト(OS)に米マイクロソフト「ウィンドウズ7(セブン)」専用を搭載し、パソコンとしても利用できる汎用端末だ。

スレート型端末ではNECが10月、OSに米グーグル「アンドロイド」を搭載した企業向け端末を発売するほか、東芝やソニー、富士通も参入を検討している。

すでに講談社や小学館、主婦の友社など出版大手は、iPad向けに一部新刊書の提供を始め、書籍や雑誌、マンガの品ぞろえが拡充してきている。各社は今後出てくる他の端末向けにも対応作品を広げていく考え。出版社が複数の端末向けに電子書籍を提供しやすいように、大日本印刷や紀伊国屋書店などが、対応した販売サイトや支援サービスを近く始める方針だ。

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